守口漬けってなんだろう
守口大根というのを聞いたことがあるという人がいれば、その方は東海に住んでいた経験があると思われても仕方がないのではないでしょうか。
実はそれくらい守口大根というのは、名古屋にゆかりのある食べ物で、名古屋に住む人が愛してやまない漬物に加工されているのです。
その守口大根が加工されて漬物になったものが、守口漬け(守口だいこん)です。
この守口漬け(守口だいこん)は、守口大根を酒粕で漬け込んだお漬物です。
酒粕で漬け込んだものと言えば、守口漬け(守口だいこん)でなくても、奈良漬というのがありますが、この守口漬け(守口だいこん)は奈良漬とは見た目からして似て非なる漬物なのです。
守口大根というのは、そもそも大阪市に守口市という市がありますが、その守口市で作られていた大根であるから、守口大根という名前が付いた大根です。
さらに守口漬け(守口だいこん)が誕生した当時には、守口漬け(守口だいこん)というのは大根のみを漬けたもののことを、守口漬け(守口だいこん)と呼んでいたわけではなくて、いろいろな野菜を漬けたものをすべてひっくるめて、守口漬けと呼んでいたのです。
しかも守口漬けの名前を付けたのは、何とかの豊臣秀吉であるとも一説にはささやかれているほどなのです。
守口漬け(守口だいこん)の名付け親が秀吉だとしたら、守口漬けに壮大な歴史すら感じてしまいそうなほどです。
この守口漬け(守口だいこん)は、酒粕に漬けて作られるようになったのは近代に入ってからですが、その食べ方はその頃からずっと変わりません。
元々守口漬けというのは、守口大根が通常の大根よりもかなりの長さがあるために、ぐるぐる巻いて漬けこんでいるのですが、このぐるぐる巻いている守口漬け(守口だいこん)を少しづつ食べる分だけ取り出して、酒粕を拭いてから軽く洗ってからいただくのが、お勧めの食べ方です。
ちなみに名古屋の代表メシである、ひつまぶしとは相性がばっちりです。