名古屋発祥のういろう

名古屋名物のスイーツと言えば、真っ先に浮かぶのがういろうです。

日本文化の象徴的なスイーツともいえるこの和菓子は、日本の蒸し菓子です。

外郎餅とも言われます。

米粉など穀粉を砂糖と湯水で練り、型に入れて蒸すという単純な作りのお菓子です。

利用される穀粉は、米粉だったり小麦粉だったりワラビ粉だったりいろいろですが、素朴な味わいのお菓子で、名古屋土産というと、このういろうは代表作ですね。

期限は室町時代と言われています。

黒糖を利用した黒糖ういろうが本来の姿とされていますが、現在はあんこや抹茶味など、多種多様な商品が出てきていて、楽しめます。

小田原などでも有名なういろうですが、名古屋のういろうは全国区ですね。

名古屋のういろうの場合、米粉を利用したものが一般的で、高級和菓子店などの場合、黒糖利用のういろうが多いようです。

東海道新幹線開通の際、名古屋のういろうだけが車内販売を許されたことで、名古屋のういろうは全国区となったということが言われています。

できたての風味を閉じ込めるういろうの包装技術ができたことで出来立てのういろうの味を楽しめるようになったこと、また衛生面でも安心のういろうとなったことで新幹線での販売となったようです。

名古屋にはういろうとよく似た初かつをという商品があります。

この商品は見た目、ういろうとよく似ていますが、米粉と小麦粉、また本葛を混ぜたもので、こちらもファンが多いです。

ういろうは誰もが懐かしくいただける味として日本全国に定着し、たとえば宮崎では宮崎特産のマンゴーを利用した宮崎マンゴー、徳島では和三盆を利用したものなどがあります。

山口ではワラビ粉に砂糖を練りこみ作られるういろうがあり、通常のういろうよりもとろっとした触感でこれまた人気ですし、京都のういろうはういろうの上に小豆が載せられていたり、ちょっと高級感がある和菓子といったイメージです。

全国区でご当地の味となっているういろう。

これほど日本人に愛され、また歴史深い和菓子もないでしょう。